2019年05月27日

スタジオライティング

人物撮影のスタジオライティング

久しぶりに衣裳屋さんで撮影の依頼がありましたので、覚えも兼ねてライティングについてです。

バック照らしを両サイドから2灯、人物から見て右斜めから上下2灯(メイン光)、左サイドから1灯、合計5灯ライティングです。

人物が1人の場合はサイドをレフ板にすることもできますが今回は婚礼の前撮りですので2人です。

ですので、左サイドからも1灯当てて影になる部分を若干明るく照らします。

ブームスタンドを使ってトップライトを入れるとほぼ完璧になりますが、機材が増えればそれだけ転倒の危険性が増しますので今回はやめました。

その代わりメイン光上段のソフトボックスをやや下向きにしてカバーできればという感じです。

光のカットも重要

このバック紙は最初から光が当たっている感じがそのまま描かれているので、バック照らしの2灯は実は無くてもそれなりに背景が暗めのカッコいい写真は撮れます。

しかしそこは手を抜かずしっかり照明を当ててあげるとシャキッとした写真になります。さらにメイン光とサイド光が作る被写体の足元の影も和らげてくれます。

気をつけないといけないのは背景照らしの照明は被写体のすぐ横から背景に向けて当てますので、その光が被写体に直で当たってしまうことがあります。

狭い場所では特に当たりやすいです。

そんなときは黒ケント紙などで被写体に向かってくる光をカットしておきます。写真ではリフレクターに黒ケント紙をテープで貼ってあるのが見えます。

セッティングの順番

昔は1灯1灯露出計を使って光量や角度などを調節していましたが、デジタルカメラならシャッターを押せばモニターで確認できますので露出計は使わなくなりました。シンクロコードがいらないので現場もスッキリしています。

まずシャッタースピードを1/120秒に設定、感度をISO100に設定、絞りをf8〜f11辺りに設定。

背景照らしの2灯を炊いて背景の露出を決めます。明るめでも暗めでも好みで決めます。

次にメイン光の上下2灯の光量と角度と距離を決めます。400Wのモノブロックで1/4程度の光量だったと思います。

次にサイド光をメイン光の半分以下くらいに設定して角度と距離を決めます。

複数ポーズに対応可能

確実に撮らないといけないポーズは2〜3カットくらいですが、その場のノリで見つめ合ってもらったり背中合わせになってもらったり向かい合ったりいろいろなポーズを撮ってあげたいので、このライティングなら顔がどちらに向いていても光は補えているので、照明をいちいち気にしずにポージングの指示に集中できます。