2019年05月15日

フリーペーパーの衝撃

ブルーリボンライダー見参!

岐阜でカメラマンをしております。たまに動画の撮影・編集も請け負っております。

いつもおじゃましている足近保育園さんから「今からブルーリボンライダーが園に来るので撮影に来てください」と電話がありました。

午後からの仕事には少し時間があったので行くことにしました。

愛知、岐阜、三重の3県の保育園、幼稚園を対象に発行している「きらきら」というフリーペーパーさんの企画のようでブルーリボンキャンペーンの一環でブルーリボンライダーと一緒に各地の園を廻っているそうです。

オレンジリボンキャンペーンは虐待防止のキャンペーンで聞いたことはありましたが、ブルーリボンは何のキャンペーンなのか未だにわかりません。拉致被害者救済のキャンペーンもブルーリボンだったと思いますが、まさか違いますよね。

フリーペーパーさんの専属のカメラマン

年長さんの写真が「きらきら」の表紙になるそうで専属のカメラマンさんも来ていました。ライダーと一緒に踊ったりバイクにまたがって写真を撮ったり園児たちも楽しんでいるようでした。

フリーペーパーの衝撃!

10年ほど前に「フリーペーパーの衝撃」という新書が発売されて興味深く読ませていただきました。10年ほど前はTV、ラジオ、新聞、雑誌などの媒体がデジタルメディアに打撃を受け始めた頃で、そのデジタルメディアへの対抗手段として既存のメディアがこぞってフリーペーパーを世に送り込んでいた時でした。

既存のメディアはどうしてもスポンサーが必要ですので、スポンサーを喜ばすための企画づくりに偏ってしまうというジレンマがありましたが、デジタルメディアやフリーペーパーはその足かせから解き放たれるので企画の自由度も高くなります。

当時はデジタルメディアとフリーペーパーが主要メディアとなり世の中を席巻していくものと思われていました。

しかし、10年経った現在状況はもう一段階進んでいるようです。

フリーペーパーも危機的状況に陥っているように見受けられます。フリーパーパーには飲食店や美容院をたくさん集めて掲載するパターン、アート系、報道系、スポーツ系、音楽系、学生新聞系、高齢者向け情報誌…様々なコンテンツがあるわけです。

現在それら全てのコンテンツはほぼ完全にスマホがあれば得られるものばかりなんですね。

スマホの衝撃!

日々のニュース、試合速報、緊急災害情報、ナビ機能など挙げればキリがありませんがフリーペーパーでは得られない情報までスマホなら得られます。

こうなるとフリーペーパーって必要でしょうか?ってなりますね。印刷された写真よりスマホの画像の方が綺麗ですし。

カメラマンとしては…

カメラマンとしては自分の撮影した写真がデジタルメディアに掲載されるより紙媒体に掲載される方が価値のあることだとこれまで信じてきましたが、最近では少し考えも変わってきました。

現在では依頼の7割以上はデジタルメディアであり、雑誌やメニュー、看板やポスターの為の撮影依頼は激減です。

そして…

「使うかどうかわからないけど撮っておいて」「思ったより早く終了したから俺たちのプロフィール写真撮ってよ」「今日撮ってくれた写真の中からどれかいいの選んでラインに送っといて」「フリーペーパーにも使いたいから東京の制作担当者にメールで送っといて」

こんな要望が増えてきましたが、いちいち目くじら立てず「はい。了解しました。」と答えるようにしています。

もし、「それは別料金です。」とか「それはできません。」なんて答えれば次の依頼は無いでしょうね。

「お役に立てただけで僕も嬉しいです」こういう姿勢でいこうと思います。

撮影した画像はなるべく早く納品する。できればその日のうちに。相手が使いやすいようにレタッチ。解像度も無駄に大きくならないように下げておく。ギガファイルの保存期間が過ぎてしまえば何回でも送り直して差し上げる。

 

みじめな仕事ですね。