2021年11月09日

大判カメラコレクター

大判カメラが揃いました。

アオリ撮影の訓練をしようと集め始めた大判カメラですが、本日ようやく揃いました。

フィールド(テクニカル)カメラ…ホースマン45FA

ビューカメラ…トヨビュー45G、ジナーF2×2台(1台はジャンク)

 

ホースマン45FAはフィールドカメラなのでとても軽いです。

現場に持ち込むときはホースマン45FAの出番が多くなります。

フジフィルムGFX50Sとのバランスも良くとても良い仕事をしてくれています。

ただ難点はアオリの量が少ないこと。

もう少しフロントとバックのチルトを効かせたいと思うことがよくあります。

 

トヨビューはアオリの自由度もあって操作もし易く部屋でのブツ撮りには最適でした。

センターチルト方式なのでチルト後のピントや構図のズレがほとんどなく素晴らしいカメラだと思います。

難点はクソ重たいこと。

もう少し軽ければ現場に持って行きたいのですがとても無理です。

 

現場で十分にアオリが使えて持ち運びも楽なカメラを物色していたところ「トヨビューVX125」がかなり軽量なビューカメラでした。

新品はかなり高額。中古はなかなか出てきません。

リンホフのテクニカルダンやカンボも軽い機種があるそうですが日本ではあまり使われていないようで程度のいい中古はほとんどありません。

 

どうせ高値(高嶺)の花だろうと見ないようにしていたジナーでしたが、軽いタイプもあるらしい。

ビュータイプのカメラは微動機構や自動ロック機構、センターチルトなど多くを望めばどんどん重量が増して行きます。

精密で滑らかなアオリを求めるならジナーPシリーズですがかなり重量級でマンフロットの三脚を破壊する恐れがあります。

精密で滑らかなアオリをなんとか自分の鍛錬でカバーできれば軽量のジナーFシリーズでOKだということがわかりました。

ヤフオクですったもんだ。

ジナーは各シリーズ互換性に優れていてスタジオでは定番のカメラでしたので中古もたくさん出てきます。

その中で「目立った傷や汚れなし」のジナーF2がいくつか出ていましたので即決で購入できるものを選びました。

ところが届いてみると隠れたところに割れがあったり、ピントグラスが別メーカーの物に交換されていたり、バック部分のライズ・フォールロックがバカになっていて使えなかったりといろいろ不具合がありました。

出品者が大判カメラの知識がほとんどなく、各部の点検が疎かだったとのことでした。

結局部品取り用に半額程度の返金でそのジナーF2はいただいておくことにしました。

仕方がないので別のジナーF2を落札しました。

こちらの出品者は大判に詳しい方で詳細に程度を説明してくれていました。

ところがこちらはフロント部分のライズ・フォールロックがバカになりかけていました。

部品取り用にいただいておいたジナーF2のフロント部分は正常でしたのでフロント部分を取り替えたら完璧なジナーF2が完成しました。

前期型と後期型でライズ量が若干違うので良くみると別のものが組み合わさっていることがわかるのですが操作上は問題ありません。

大判カメラがわかる人

料理撮影の現場でホースマン45FAを使っていたら、そのお店のコンサルの先生が非常に興味を示してくれて大判カメラの話で盛り上がりました。

今までは大判カメラの話ができる人とはほとんど現場で一緒にならなかったので僕も嬉しくなりました。

その先生はフジフィルムGFX50Sと大判を繋げるためのアダプターをスマホで撮影していました。

「中判ミラーレスセンサーで大判カメラが使えるなら大判カメラが復活するかもしれませんね。」

「当時50万円とか100万円とか言われていたものがヤフオクで数万円で落とせますからね。」

買うなら今でしょ!

需要が出れば高く売ることもできます。

ジャンク品を集めてそれぞれの部品を組み合わせると実用品に蘇らせることもできます。

ジナーSなんかはほとんど実用的ではありませんが飾っておくだけでも価値がある大変美しいカメラです。

エボニーやウッドマンのような木製カメラは美術品ですね。

七五三の撮影はプロカメラマンに頼まなくていいと思う。

七五三のシーズンですね。

この時期どこの神社でも七五三を盛んにやってます。

僕は商品撮影がメインの仕事になっていますので七五三や婚礼など以前は写真館さんが担っていた分野の撮影はお断りしています。

それでも年に数件仕事でお付き合いしている方から依頼を受けて断りづらくて引き受けることがあります。

今年も神社に行ってきたわけですが、年々撮影しづらくなっていますね。

神社のホームページにはカメラマンを連れて来る方への注意事項が細かく記載されています。

神社の駐車場は使ってはいけない。

受付で氏名を記入する。

一般参列者優先。

社殿への入場は厳禁。

一定の場所を長時間占拠してはいけない。

一般参列者を撮影しない。

などなど禁止事項が盛りだくさん。

カメラマンはマナーの悪い鼻つまみの存在なんですね。

 

 

カメラマンは屋外撮影の場合、太陽の位置や太陽光の質(晴れか曇りかなど)を読んで最適な撮影場所を瞬時に判断します。

しかし、神社は北側に神棚を置くことが多いため社殿を背景に撮ろうとすると順光になってしまいます。

晴天時の順光は眩しすぎて良い写真は撮れません。

背景を考えながら向きを変えたり、場所を変えたりします。

そんなことを知らない方は「ここで家族で撮ってください。」とか「あっ今お婆ちゃんといい感じなので撮っておいてください!」とかなるわけです。

「こんなところで撮っても絵になりません」とは言えませんので仕方なく残念写真を量産するはめになります。

 

そして子供のご機嫌。

これもかなり厄介です。

僕は子供は好きですので一緒に遊んだり話をしたりするのは楽しいのですが、朝から既に嫌々状態に陥ってしまっている子もいます。

僕は初対面なので「今日はよろしくね!名前教えて。」って感じで話しかけても完全無視!!

こんな状況でいい写真を残す技術を僕は持っていません。

 

七五三の写真は親族が撮ってください。

最近のカメラは高感度特性に優れているため、暗い社殿の中でも綺麗に写真が撮れます。

カメラマンは社殿には入れないところがほとんどですので、祝詞奏上や玉串奉納のシーンは出席している親族が撮ってあげてください。

家族の記念写真なんかは参拝に来ている人に頼めば喜んで撮ってくれるはずです。

 

七五三の写真に大口径単玉レンズが本当に必要でしょうか?

中判ミラーレスセンサーの画質が必要でしょうか?

 

 

というわけでプロカメラマンに頼まない方がいいのではないかと思うのです。