写真が好きなのか？

写真集は見るけど…。

カメラを始めた頃から著名人の写真集を購入して観ていました。
写真が観れれば満足なのでペーパーバックで十分でした。
ペーパーバックは小さくて安いので何冊でも購入できます。

オリジナルのプリントが欲しいとか、この人の個展を観に行きたいなどと思ったことは一度もありません。

花火やお祭りも仕事じゃなければ行きません。

本当は写真が好きではないのかもしれません。

どうして写真集を観るかというとその写真がどんなカメラでどんなレンズを付けて撮っているのか、絞りやシャッタースピードはどのくらいで撮っているのかを推測するのが面白いからです。

自分の想像の域を超えた写真を見つけると解説を読んだり他の著書を探したりして謎解きをします。

その過程でレンズの特性や補色（反対色）のことや視線誘導やライティングのテクニック、構図の整え方などを学ぶことができたような気がします。

そういった知識は今の撮影の仕事にすごく役立っていると思います。

現在カメラの世界もデジタル化やAI化が急速に進んでいます。

iPhoneは既に4800万画素。超広角も高倍率ズームレンズも付くようになりました。

プロカメラマンじゃないと撮れないと思われていた写真の多くをiPhoneで撮れるようになりました。

写真の使い道がデジタルデバイスのみということであれば高額なギャラを支払ってプロカメラマンに頼むことはもう無いですね。

プロカメラマンの存在価値はどこに行ってしまったのか？

恐らく、機材の性能に頼れない部分だと思います。

料理の並べ方、照明機材の距離や角度、モデルさんとの距離感、目的に適った演出、現場の空気を読む力などはプロカメラマンの腕の見せ所。

仕事の現場ではセンスや個性よりも常識のある行動や理論に基づいた的確な提案が求められます。

こういうものはいくつもの現場を経験して失敗もしながら少しずつ培っていくものですので、高額な機材を揃えれば誰でもできるというものではありません。

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