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フィルムカメラの話

ニコンF、キャノンF-1

本日の撮影は新築とリノベーションの物件を紹介する冊子の取材撮影でした。新築のお宅にお邪魔して家族団欒の様子を撮影しました。施工会社の営業担当さんもみえていまして、土地購入時のすったもんだや施主さんとの楽しいやり取りのお話など聞かせていただきました。

その担当者さんも実はカメラが好きだとのことで少しカメラの話で盛り上がりました。どうせよくあるデジタルになってから一眼デビューしただけのにわかさんだろうと思っていたのですが、フィルム時代から写真が好きな方でした。ニコンのFに憧れていたと言いますからかなりマニアだったかもしれません。

僕の時代はすでにニコンF5がフラッグシップでした。お金がなかったので、F3をメインにFM2とのコンビで仕事をしていました。懐かしいですね。キャノンのF-1も完成度が高く凄く欲しかったのですが、ニコンFマウントのレンズ資産が無駄になるのが惜しくてずっとニコンです。あの時キャノンのF-1に切り替えていたら今頃はキャノン1DXなんかを使っていたかもしれません。

その担当者さんはフィルムカメラの時は色を思い通りに出すのが難しかったとおっしゃっていました。確かにデジタルカメラにはホワイトバランスの設定がありますので、気に入った色味になるまで撮り直せますからね。フィルムの場合は、光源が何かによって様々なカラーフィルター取っ替え引っ替えしながら撮影していました。

感度についてもその日の天気や屋外なのか屋内なのかその両方なのか、色々な条件を考慮してフィルムの感度を選択していました。

フィルムカメラがやることはミラーを跳ねあげてフォーカルプレーンのシャッター幕を指定されたスピードで開閉すること。それだけでした。自分の選択がまずいと失敗してフィルムを無駄にしてしまいます。失敗するたびにお金がかかってしまいます。お金が無かった僕はなんとか失敗はしたくないと思って必死に勉強しました。デジタルカメラの場合はシャッターさえ押せば何かは撮れます。モニターでチェックして色がおかしければホワイトバランスを触ればいいし、暗ければ感度をあげるか、絞りを開けるか、スピードを落とすかすればなんとかなります。失敗しなくて済みますし仮に失敗してもお金はかかりません。