2017年03月30日

アパレルのブツ撮り

アパレルの商品撮影です。

アパレル企業さんからの依頼で商品撮影をしています。アパレルの撮影はジュエリーや腕時計とは違い、写り込みやハレーションの心配はほとんど無いのですが、このようなブラックフォーマルの場合や真っ白なブラウスなどの場合は素材感が出しづらいため非常に難しい撮影です。柔らかい光を作るのですが、光を回し過ぎても素材感が出ません。ある程度の影を作りながら立体感も出したいところです。

向かって左サイドから被写体に向けて(若干芯はずらしています)上下に配置した傘トレをメインにして、右サイドは大きめのレフ板のみにしました。このレフ板の距離とメイン光の角度の調節で素材感が分かりやすくなるバランスを微調整していきます。

今回は白背景の角版という指示でした。背景にも照明が無いとグレー背景になってしまいますので、左右1等ずつ均等に当てています。ここでの注意点はこの背景を照らす光が被写体に当たらないように黒ケント紙やレフ板などを利用してカットします。被写体の露出と背景の露出を完全に分けて計測します。

Amazonや楽天等のネットショッピング用の撮影ではよく白背景の角版という要望が多いです。キレイに白背景を作るには背景を均等に照明を当てるために背景用に光源が2灯必要です。メイン光だけでは被写体と背景に少なからず距離はありますのでどうしても背景はグレーになります。メイン光しか機材が無い場合は被写体を切り抜き白背景に合成するという手間がかかるということです。

天井が白い場合は天井バウンスを利用して背景と被写体の露出を合わせることもできるのですが、アパレルの場合は生地の素材感は出にくくなってしまいます。

アパレル